週 句 一人の罪人が悔い改めれば、神の天使たちの間に喜びがある。
聖書 ルカによる福音書15章10節
説 教 「一緒に喜んでください」 高橋周也牧師
聖書 ルカによる福音書15章1~10節
「あなたの喜びはどこから?」
今朝のみ言葉は「一緒に喜んでください」と私たちを招きます。私たちの喜びはいったいどこから来るのでしょう。喜びはうれしいと感じる気持ちのことでしょう。お祝い事とも結びつきます。皆さんは普段どういうことで喜びを感じるのでしょう。喜びは人間が生きていくのになくてはならない感情で、自分のことばかりでなく、他人のことで自分までうれしくなるということがあります。また考えてみると、自分自身が何を喜びとするかについても、結構周りの人や環境の影響が大きいものではないでしょうか。あるいは、うれしくもないのに一緒に喜んでいるような素振りを見せたり、立ち振る舞いをしたりしなければならないような状況に置かれることも、世の中にはたくさんあります。客観的にみるとおかしなことのように思われますが、いざ自分の番になると、その時間だけサッと合わせて取り繕うことがあります。けれどもそれでよいのでしょうか。
力を持つ者がそうでない人びとに自分の喜びを強制するのは傲慢です。ミャンマー“国軍”、ロシアや北朝鮮、その他多くの国々で市民を虐げる人たちは、武力によって喜んで独裁者を支持しそれに仕えるよう強いています。ところで天皇誕生日はかつて現人神を祝う日であり、戦後は国民が天皇の誕生日を祝い国家の歴史に思いを馳せるための休日ということになっています。意味としては今でもやはり喜べと言っていることになります。これが強いられるようになればどうなるでしょうか。小さく貧しくされた民と共に歩まれたイエス様という方から喜びに招かれる私たちは、この時代の世界でいったい何を喜びとしどのように歩むのでしょうか。